sora3344’s diary

ひとりごと。思いを吐く訓練でもあります。

クレームの逆。

私ごとであれだけども、仕事で青果関係の卸を長いことやっている。そうすると全国の膨大な数の生産者の作品を取り扱う。
言わずもがな農業は工場生産と違うので品質の維持が非常に難しい。天気、気温、虫、土、などなどその厳しい自然相手に農家さんは事細かに対応している。日本の農業技術が高いのは周知されてるとは思うけど、やはり自然相手であり欠陥品は相応に出てくる。


今は小さい虫が一匹付いていただけで交換しろ!などとクレームがはいる。雨で農薬が流れれば虫が食べる。が何度も農薬を撒くことはできない。
タイミングを見極めて作業を進めるが、自然を完全に把握することは厳しい。
運送段階でトラックに揺られ揺られてやってきた野菜は振動などで、人間でいう内出血のようなあたりキズができることもありクレーム対象となる。


例えばキャベツなどは一定期間超えるともう成長しない。したがって必要な日光や水分などが足りてない、軽いスカスカのキャベツばかり出てくることがある。これも価値が著しく低くなる。農協の規格に満たず低品質なものしか作れない農家さんは深刻な事態となる。


そんな規格などに嫌気がさしてる農家さんらの心を鷲掴みにしているのが道の駅だ。
新鮮で形にこだわらず、価格設定も自由。めんどくさくないし地場のものを地場の人に食べてもらう。盛り上がっている。


私はクレーム処理や返品対応して複雑な気持ちで色々な理由を説明しているがわかってもらえることは少ない。自然相手のものにどう対処してピカピカの工業製品のようなものを提供させろというのか‥。
なので私は逆の発想でいい野菜を作ってくださった農家さんをピックアップさせる、注目させる、褒める、感謝の意を伝える、ということをやっていきたい。というか大型量販店の方々にもやってもらいたい。
それがモチベーションとなりもっといいものをとなるやもしれないし、農家の仲間と共有し、どう育てたとか全体にいい流れになると考えている。


私は作り手ではないですが自然や大地を相手に日々奮闘している農家さんを尊敬している。